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M&A仲介会社・FAの選び方:比べる7つの点と、面談で聞く質問

仲介会社やFAを選ぶときに比べる7つの点を、国のガイドラインと各社の公開情報で説明します。面談でそのまま使える質問リストつき。

確認 2026-10-04

目次(12項目)
  1. はじめに:1社だけで決めない
  2. 最初に:国の登録と、行政の公表を確かめる
  3. 比べる点1:立場(仲介かFAか)
  4. 比べる点2:手数料の計算のもとと最低報酬
  5. 比べる点3:着手金・中間金と、返金されるか
  6. 比べる点4:小さい案件を受けてくれるか
  7. 比べる点5:自社の業種での実績
  8. 比べる点6:担当者
  9. 比べる点7:契約の条件
  10. 面談で聞く質問リスト
  11. 相談先を絞る道具
  12. 相談について

はじめに:1社だけで決めない

中小企業庁の「中小M&Aガイドライン」は、相談先を複数比べて決めることが大切だと書いています。ホームページや担当者から、次の点を確かめるよう勧めています(中小M&Aガイドライン第3版)。

ガイドラインは、いわゆる「相性」が大切なこともある、とも書いています。この記事では、比べる点を7つに分けて説明します。

ポイント

契約の前に、手数料と条件を書面でもらい、持ち帰って比べてください。ガイドラインは、検討の時間を十分に与えるべきだとしています。

最初に:国の登録と、行政の公表を確かめる

M&A支援機関登録制度

国には「M&A支援機関登録制度」があります。ガイドラインを守ると宣言した仲介会社やFAが、登録を受けられる制度です。

行政が公表した注意や登録取消し

中小企業庁は、ガイドラインに反した登録機関への対応を公表しています。制度のトップページに資料が載っています。

公表日中身
2024年10月不適切な買い手とのM&Aを支援した15の登録機関に注意
2025年1月24日1社の登録を取消し、6社に注意
2025年3月14日1社に注意
2026年9月1日営業の停止を求められたのに営業を再開した1社に、再び注意

2025年1月の資料は、登録を受けている者の中から選ぶよう求めています(中小企業庁の公表資料)。同時に、登録していても支援の質は違うと書いています。

比べる点1:立場(仲介かFAか)

ガイドラインは、相談先の立場を2つに分けています。

立場契約の相手特徴
仲介売り手と買い手の両方両方から手数料を受け取るのが通常。両方の利益がぶつかる点がある
FA売り手か買い手の一方だけ依頼した側のためだけに助言する

ガイドラインは、仲介には利益がぶつかるおそれがあるとして、一定の対策を求めています。たとえば、仲介は値段を確定的に評価できず、専門家の意見を求められる旨を伝える必要があります。

どちらが向くかは、仲介とFAの違いにまとめています。仲介の場合は、相手側から受け取る手数料も説明を受けてください。

比べる点2:手数料の計算のもとと最低報酬

料率よりも「何に掛けるか」と「最低いくらか」

多くの会社は、レーマン方式という段階的な料率を使っています。5億円以下の部分は5%、のように金額の区切りごとに率が変わります。

差が出るのは、料率を掛ける金額と、最低報酬です。ガイドラインも、計算のもとの金額と最低手数料の額を確かめるよう求めています。

確かめること中身
計算のもと株の譲渡額か、借金を足した企業価値か、負債を足した移動総資産か
最低報酬料率で出した額がこれより小さいと、この額を払う
払う時期最終契約のときか、代金の決済のときか

最低報酬は会社で大きく違う

大手の最低報酬は2,000万〜2,500万円です。最低報酬は、料金ページで公開されています。

会社売り手の最低報酬
M&A総合研究所2,500万円
fundbook2,500万円
オンデック仲介2,000万円、FA2,500万円

譲渡額が1億円なら、5%は500万円です。最低報酬が2,000万円なら、譲渡額の20%を払うことになります。

ポイント

国の窓口にも、この点の相談が届いています。「5%と聞いていたが、最低報酬が適用され、想定より高い手数料を払った」という例です。中小企業庁の2026年9月1日の公表資料の別紙2に載っています。

しくみと金額は、次のページで確かめられます。

比べる点3:着手金・中間金と、返金されるか

4種類の手数料

ガイドラインは、手数料を払う時期で4つに分けています。

名前払うとき
着手金依頼の契約をしたとき
月額報酬毎月決まった額
中間金基本合意など、途中の決まったとき
成功報酬主に、代金の決済など案件が終わったとき

どれを取るかは、会社ごとに違います。成功報酬だけの「完全成功報酬型」も、相当数あるとされています。

売れなかったら返ってくるか

着手金や中間金は、成功報酬に含める(前払いにする)ことが多いとされています。大切なのは、売れなかったときに返ってくるかどうかです。

当サイトは、32の相談先の料金ページなどを調べました。結果は次のとおりです。

面談で必ず聞き、答えを書面でもらってください。

売り手側の例(税別)着手金中間金
名南M&A60万円から記載なし
ストライクなし100万円(資産総額10億円以下)
M&Aキャピタルパートナーズなし手数料総額の約10%

出典は名南M&A、ストライク、M&Aキャピタルパートナーズの料金ページです。ほかの会社は相談先の一覧で見られます。

比べる点4:小さい案件を受けてくれるか

会社によっては、小さい案件をあまり受けません。上場している仲介会社の開示には、次の記載があります。

会社開示の中身
日本M&Aセンター小規模案件はグループ会社へ紹介する運用で、売上1億円未満の会社の受託の割合が減った
インテグループ最低成功報酬は1,500万円。譲渡額3,000万円未満の案件は、ほぼ取り扱わない
ブティックス売り手からの最低手数料は100万円。小規模案件を多く成約する仕組みと説明
オンデック小規模案件の割合が高く、平均の報酬単価が計画を下回った

出典は各社の決算説明資料と有価証券報告書です(日本M&Aセンター、インテグループ、ブティックス、オンデック)。

中小企業庁の資料では、譲渡額1,000万円以下の案件の手数料率は、中央値が約100%でした。当サイトがグラフから読んだ値です(中小企業庁)。小さい案件では、公的な窓口やマッチングサイトも候補になります。

比べる点5:自社の業種での実績

公開事例は「選んで載せたもの」

各社の公式サイトの事例は、その会社が選んで載せたものです。件数や中身は、会社ごとに載せ方が違います。

上場企業の買収の開示からは、仲介した会社は分かりません。当サイトがIT企業の買収179件の開示を読んだところ、仲介会社の名前が書かれていたのは0件でした(IT企業の売却事例)。

件数の数え方に注意

成約件数の数え方も、会社で違います。1回の成約を、売り手と買い手で2件と数える会社があります。

数え方開示している会社の例
1組を2件(売り手・買い手で1件ずつ)日本M&Aセンター、ストライク
1組を1件インテグループ、ブティックス

そのため、件数をそのまま比べることはできません。面談では「自社と同じ業種・同じくらいの規模で、ここ数年に何組成約したか」と聞いてください。

比べる点6:担当者

ガイドラインは、契約の重要な点を説明する人は、十分な経験と能力を持つ人が望ましいとしています。2025年1月の中小企業庁の資料も、担当者について確かめるよう勧めています。

担当者が途中で替わることもあります。替わるときの引継ぎをどうするかも、聞いておくと安心です。

比べる点7:契約の条件

ガイドラインが示す目安

契約書の条件は、後で揉めやすいところです。ガイドラインは、次のような目安を示しています。

条項中身ガイドラインの目安
専任条項他の仲介会社やFAに同時に頼めない契約期間は最長でも6か月〜1年以内。いつでも中途解約できる条項が望ましい
直接交渉の制限紹介された相手と、自分で直接交渉できない対象はその会社が紹介した相手だけ。期間は契約が終わるまで
テール条項契約が終わった後に売れても、手数料がかかる期間は最長でも2〜3年以内。社名を明かして紹介した相手だけが対象

専任でない契約で、複数の会社から同じ相手を紹介された場合もあります。ガイドラインは、選ばれなかった会社がテール条項で手数料を求めるべきではないとしています。

具体的に書いている会社もある

多くの会社は、ガイドラインを守るという宣言にとどまります。期間を具体的に書いている例もあります。

たとえばSBI辻・本郷M&Aは、契約期間を原則1年、テール期間を原則2年と公開しています(SBI辻・本郷M&A)。面談では、自社の契約書の案で数字を確かめてください。

契約の前に書面で説明を受ける

ガイドラインは、契約の前に重要な点を書面で説明するよう、仲介会社やFAに求めています。手数料、相手側の手数料、契約後も効力が続く条項などです。

書面を受け取ったら、その場で判を押さないでください。事業承継・引継ぎ支援センターや弁護士に、セカンド・オピニオンを求めることもできます。

面談で聞く質問リスト

そのまま読み上げて使えるように、質問の形にしました。答えは書面かメールでもらうと、後で比べやすくなります。

立場と登録

お金

実績と担当者

契約

買い手の調べ方は、ガイドラインが契約の前に説明するよう求めている項目です。答えがあいまいなときは、そのことも比べる材料になります。

相談先を絞る道具

当サイトには、相談先を絞るための道具があります。

掲載の基準と当サイトの収益は調べ方と収益に書いています。売る流れの全体は会社を売るときの流れと期間をご覧ください。

相談について

当サイトは、売却の申込みを受け付けていません。どこに相談すればよいか迷ったら、LINEで聞いてください。

担当者が読んで返信します。社名を書く必要はなく、売り込みもしません。

LINEで相談先を聞くどこに相談すればいいか、手数料はいくらか。社名を出さずにLINEで聞けます。

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答えるのは「事業承継リサーチ 相談窓口」(運営:株式会社楽笑)。会社名なしで相談できます。相談でできること・回答例

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