プラスチック・樹脂製品の会社の承継・売却、どこに相談するか

プラスチック・樹脂製品製造(射出成形・押出成形など)の売却の相談先12社を、手数料と実績で比較。

迷ったらこう選ぶ:編集部の判断

株式の譲渡額が1億円以上なら、私はインテグループを第一候補にします。 料率と最低報酬を公式に出し、樹脂製造の公開事例に売上規模も載せているのは、今回この1社だけです。報酬は決済後に払い、3億円までは1,500万円(税別)です。

この表は、法人の株式を売る人向けです。上から順に見て、最初に当てはまる行があなたの行です。

あなたの状況私の第一候補こうなら逆転いちばんのリスク
譲渡額が未定、または1億円未満事業承継・引継ぎ支援センター費用優先で交渉支援も要るならバトンズ紹介先の民間の支援は有料
1億円以上3億円未満インテグループ費用優先ならM&Aサクシード公開事例の譲渡額・成約年が非開示
3億円以上インテグループファンドへの公開成約を優先するならM&Aキャピタル有報の重点は譲渡額3億円以下

決め手は3つだけ

1. 報酬と、売れなかったときの出費

1億円で売る例です。税別の報酬は、インテグループ1,500万円、サクシード1,000万円です。取得費1,000万円で計算すると、手取りは約6,860万円と約7,300万円です。私は、約440万円の差を樹脂の公開事例への対価と考えます。売り手0円の樹脂M&A総合センターでも、提示額から自分の費用を引いて比べます。

2. 型の引継ぎを詰められる担当者

令和7年度の取適法の勧告39件のうち、26件は金型等の無償保管などでした。顧客の型は会社の資産ではありません。私は、型の所有者・保管料・返却の条件を誰が顧客と詰めるかで、担当者を選びます。

3. 設備と契約を確認する体制

工場の担保は、成形機まで確認します。リースは、株主の変更の条項も読みます。私は、この確認を誰が担うかで担当者を選びます。

言いにくいこと

  • インテグループの公開事例6件は、譲渡額と成約年を載せていません。
  • その6件のうち2件は、事業再生と民事再生前提の案件です。
  • インテグループの有価証券報告書が重点とするのは、譲渡額3億円以下の案件です。
  • 樹脂M&A総合センターの事例は、他社の公表情報と想定ケースです。
  • 同センターは、買い手側などの報酬の有無・内容を契約前か個別提案時に説明する方針です。
  • 日本M&Aセンターは、小規模案件をグループ会社へ紹介しています。
  • M&Aキャピタルパートナーズの最低報酬は料金ページになく、中間金は総額の約10%です。
  • M&Aサクシードとバトンズは、樹脂の成約事例を公開していません。

面談で必ず聞くこと

  • 「私の譲渡額なら、報酬は税込でいくらですか。途中で払う額も含めて、書面でください」
  • 「報酬の計算のもとは、株式の譲渡額ですか。負債や退職金も含めますか」
  • 「売れなかったとき、戻らないお金はいくらですか」
  • 「担当者本人の樹脂成形の成約は何件ですか。同業以外では、どの業種へ提案しますか」
  • 「預かり型、成形機のリース、工場の抵当権は、誰がいつ確認しますか」

どこから話を聞くか迷ったら、相談先診断で絞り込んでから面談を入れてください。

詳しい判断と根拠を読む

線を引いた理由

第一候補は、全業種で同じ基準で選びます。料率と最低報酬が公式に確認でき、その業種の売り手の公開事例に規模か価格が載ることです。今回、両方を満たしたのはインテグループだけでした。

1億円の線は、その最低報酬の重さで引きました。インテグループの最低報酬1,500万円は、1億円未満では譲渡額の15%を超えます。3,000万円なら5割です。だから私は、1億円未満では無料の公的窓口を先にします。費用を優先して交渉支援も頼むなら、バトンズの必須サポートは3,000万円で350万円(税別)です。

バトンズの料金は段階の定額です。4,999万円なら350万円、5,000万円なら500万円(税別)です。手取りは約3,880万円から約3,750万円へ、約131万円減ります。私は、段差の前後の提示も手取りで比べます。

1億円以上の報酬は、次のとおりです(税別)。

譲渡額インテグループM&AサクシードM&Aキャピタル
1億円1,500万円1,000万円2,500万円
2億円1,500万円1,000万円2,500万円
3億円1,500万円1,500万円2,500万円
5億円2,500万円2,500万円2,500万円
10億円4,500万円5,000万円4,500万円

M&Aキャピタルの最低報酬は、登録DBの値で計算しました。総額の約10%は中間金として先に払います。

1億〜2億円では、サクシードの方が500万円安くなります。私は、この差を払っても樹脂の公開事例がある会社を先にします。費用を優先するなら、サクシードに切り替えます。サクシードは非専任なので、見積もりを並べやすいです。並行して依頼する前に、両社の専任の条件を確かめます。3億〜5億円では、両社は同額です。5億円を超えると、インテグループの方が安くなります。

同じ1億円で売るなら、税別で500万円高い報酬には、550万円高い売値を求めます。

公開事例の中身

インテグループの公開6件の売り手は、売上2億〜22億円です。買い手は金型製造・化学品の充填運搬・運送・投資ファンド・同業・食品卸に分かれます。6件のうち2件は再生関連で、1件は事業譲渡です。私は、自社と同じ売却目的での担当経験を聞きます。

公開件数は、M&Aキャピタルの11件、日本M&Aセンターの92件の方が多いです。ただし、両社の一覧には規模も価格もありません。M&Aキャピタルは、最低報酬を料金ページに書いていません。だから、私の基準では第一候補に入りません。

担当者に求める経験

ファンドへの公開成約は、M&Aキャピタルの11件中4件です。インテグループにも、ファンドへの公開事例が1件あります。譲渡額3億円では、M&Aキャピタルが2,500万円、インテグループが1,500万円です。手取りは約2億2,020万円と約2億2,900万円です。同じ手取りにするには、M&Aキャピタル経由の提示が約1,086万円高い必要があります。私は、その差を埋める提示があるときに切り替えます。中間金の不成立時の返金条件は、契約前に確かめます。

日本M&Aセンターの公開92件では、56件の買い手がゴム・プラスチック製品製造以外でした。2021年以降も、55件中36件が同じ分類以外です。だから私は、同業以外への提案先を担当者に聞きます。

樹脂M&A総合センターへの報酬だけで比べると、1億円の手取りは約8,170万円です。インテグループより約1,310万円多い計算です。外部専門家の費用や実費は、どちらの試算にも含めていません。インテグループ経由の1億円は、売り手0円での約8,350万円の提示と手取りが同じです。だから私は、0円の会社でも提示額で比べます。同センターを第一候補にしないのは、自社の公開事例がないからです。

状況別:私ならこうする

自動車・電機の部品を射出成形する会社。 輸送機械向けの細分類は、プラスチック製品の出荷額の約18%です。樹脂M&A総合センターは、会社や工場の変更に顧客の承認が要るかを確認項目に挙げています。私は、取引基本契約と品質の取り決めを先に読みます。株主が変わったときの通知や解除の条項も確かめます。

原材料の値上げを転嫁できていない会社。 2026年3月の国の調査では、発注側が自動車の原材料の転嫁率は67.8%です。電機は67.7%で、全体は55.7%でした。取適法は、代金の協議に応じない一方的な決定を禁じています。私は顧客別に、値上げの協議の記録をそろえます。

顧客の型を預かっている会社。 取適法の製造委託には、成形用の型の製造の委託も入ります。経済産業省のマニュアルは、量産終了後も補給品のために型を長く保管する問題を挙げています。私は、型ごとに所有者・最終生産日・保管料を台帳にします。廃棄か返却の申請は、売る前に出します。

成形機をリースで使っている会社。 事業譲渡でリース契約を移すには、リース会社の承諾が要ります。株式譲渡なら契約の当事者は変わりません。それでも私は、株主の変更の条項を読みます。

工場の土地・建物を銀行の担保に入れている会社。 工場の抵当権は、備え付けの機械にも原則として及びます。機械を第三者に引き渡した後でも、抵当権は行使できます。私は、抵当権の設定内容と機械の所有者を先に確かめます。工場を移す、機械だけを売る場合、私は先に銀行と話します。

フィルム・袋・ポリエチレン加工の会社。 M&Aキャピタルパートナーズの一覧では、印刷会社が買い手の成約が3件ありました。そのうち2件の売り手はポリエチレン加工です。私は、同業に加えて印刷会社も候補に入れてもらいます。

従業員21人以上で、添加剤や溶剤を多く使う会社。 化管法の届出では、従業員数は会社全体、取扱量は事業所ごとに見ます。第一種指定化学物質は年1トン以上が対象です。特定第一種は年0.5トン以上です。私は、届出の控えと対象物質を買い手に出せるようにします。材料を自社で輸入しているなら、化審法の届出の要否も確かめます。

再生材の会社。 廃プラスチックを産業廃棄物として受け入れ、処理するなら、処理業の許可が要ります。事業譲渡では、買い手が許可を取り直します。私は、株式譲渡を前提に相談します。

気にしなくていいこと

  • 掲載案件の数。 バトンズの射出成型163件は、掲載中の案件の数です。成約の数でも、買い手の数でもありません。
  • 統計の出荷額の平均。 従業者9人以下の事業所の出荷額は、平均約8,500万円です。出荷額は売上でも売値でもないので、相場には使いません。
  • 騒音・振動の届出の引き継ぎ。 株式譲渡では、届出をした会社は変わりません。届出対象の特定施設をすべて譲り受けると、地位を承継します。承継後30日以内に届け出ます。

言いにくいことの根拠

樹脂M&A総合センター。 トップページに「事例は他社の公表情報と説明用の想定ケースです」とあります。続けて、当センターの成約実績を示すものではないと書いています。利益相反の方針に、譲受側などから受ける報酬の有無・内容は、契約前か個別提案時に説明するとあります。4月取得の登録DBと10月確認の公式表示で、売り手報酬の項目が異なります。トランビにも同じ項目差があります。私は、今回の支払条件を契約書で確かめます。型の所有・保管・補給品の確認表は、今回調べた中でいちばん具体的です。

日本M&Aセンター。 決算説明資料に、小規模案件をグループ会社へ紹介する運用を書いています。報酬は負債を含む時価総資産が基準で、着手金は100万円以上です。成約一覧のプラスチック系92件では、36件の買い手がゴム・プラスチック製品製造です。

M&Aキャピタルパートナーズ。 料金ページに、最低報酬の記載はありません。登録DB(2026年10月確認)では、最低手数料は2,500万円です。中間報酬は、手数料総額の約10%を先に払う仕組みです。

M&A総合研究所。 ゴム・プラスチックの解説記事の事例は、他社の公表案件です。記事末の成約事例は、機械製造業界のものです。

インテグループ(第一候補)。 有価証券報告書に、譲渡金額3億円以下の小規模案件で最低報酬1,500万円の安さを訴求すると書いています。公開6件は売上だけを載せ、譲渡額と成約年は載せていません。6件のうち2件は再生関連です。

M&Aサクシード(費用優先の逆転先)。 M&Aサクシードは、射出成型37件などの案件を公開しています。ただし、樹脂の成約事例も専門チームも公開していません。買い手からも成功報酬を受け取ります。法人限定で、登録には審査があります。登録DB(2026年10月確認)では、不適切な買い手の情報共有の仕組みに加盟していません。私は、買い手の審査方法を面談で聞きます。

判断の根拠にした実態データ

判断根拠にしたデータ
基準を満たすのは1社各社の料金ページと公開事例
1億〜2億円はサクシードが500万円安い各社の公式料金表を当サイトの式で試算
3億円でサクシードとの差が消える同じ式で3億円を試算
ファンドへの公開成約は11件中4件M&Aキャピタルの成約一覧(当サイト集計)
買い手の61%は同じ分類以外日本M&Aセンターの成約一覧(当サイト集計)
公開6件の売上は2億〜22億円インテグループの成約実績(当サイト集計)
重点は譲渡額3億円以下インテグループの有価証券報告書
勧告26件が金型等の無償保管など公正取引委員会 令和7年度の運用状況
型の製造の委託も取適法の対象取適法 第2条第1項
抵当権は原則、備え付けの機械に及ぶ工場抵当法 第2条・第5条
射出成形機は騒音・振動の特定施設騒音・振動規制法施行令 別表第一
21人以上・第一種は年1トン以上で届出化管法 第5条、同施行令 第4条
自動車の原材料の転嫁率67.8%中小企業庁 2026年3月の調査
輸送機械向けが出荷額の約18%2025年経済構造実態調査
製造業の後継者不在率は42.4%帝国データバンク(2025年)

手数料は税別、手取りは手数料を税込で差し引いた試算です。手取りは、個人の株主が株式を売り、20.315%の税率がかかる前提です。取得費は、今回売る株式に対応する1,000万円で計算しました。3億円では、譲渡額の5%の概算取得費の方が大きいので、そちらを使いました。事業譲渡と個人事業には当てはまりません。経済構造実態調査の数字は、個人経営を除く事業所の集計です。転嫁率は、発注側の業種別の集計です。

売却額を選ぶ

計算の前提株式の譲渡額を入れ、各社の料金表の基準(オーナー受取額・総資産など)には負債0として当てはめています。「前提つきの試算」は、着手金が資産額で変わるなどの前提を置いた金額で、前提は各社のページにあります。評価の順番ではありません。

金額の見当がつかない → 相談先診断

手数料の目安が安い順(税別)総額を試算できる8社。評価の順位ではありません

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料率が非公開か、当サイトの式で試算していない会社(2社)

BATONZ(バトンズ)(最低 200万円)・TRANBI(トランビ)

※は前提つきの試算です(前提は各社のページ)。事業承継・引継ぎ支援センターは相談無料(紹介された民間機関を使う場合は、その機関の手数料)。

1億円なら:最低報酬の差がそのまま手数料の差になります。大手仲介だと譲渡額の2〜2.5割です。費用を抑えたいなら最低報酬を、実績を重視するなら同じ業態の公開事例を比べてください。

負債を含む資産の総額に料率を掛ける会社は、料率で計算した額が最低報酬を超える範囲で、借入金などの分だけ高くなります。負債も入れて計算する/相談先診断で絞る

12の相談先を公式情報で調査(確認 2026-10-08)。現在、掲載会社から広告料・紹介料は受け取っていません。

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