産業廃棄物処理会社の承継・売却、どこに相談するか

産業廃棄物処理(収集運搬・中間処理・最終処分)の売却の相談先16社を、手数料と実績で比較。

迷ったらこう選ぶ:編集部の判断

株式を1億円以上5億円未満で売るなら、私はM&Aサクシードに見積もりを頼みます。 報酬は譲渡対価の5%で、最低1,000万円です。総額を出せる有料の相談先で最安水準です。非専任契約なので、産廃の実績が多い仲介とも並行できます。

表は上から順に見て、最初に当てはまる行があなたの行です。

あなたの状況私の第一候補こうなら逆転いちばんのリスク
見込みがまだない、または5,000万円未満事業承継・引継ぎ支援センター紹介先の民間支援より総額が安ければバトンズ産廃専用の窓口ではない
5,000万円以上1億円未満バトンズ産廃実績と費用範囲を確かめたらM&A Do産廃会社を売った成約事例が見えない
1億円以上5億円未満M&Aサクシード実績重視ならMACPか日本M&Aセンター公開成約は2021年の解体・産廃会社1件
5億円以上M&Aキャピタルパートナーズ負債が少なく実績重視なら日本M&Aセンター中間報酬を先に払う

金額は株式の譲渡額、手数料は税別です。表の「M&A Do」は産業廃棄物M&A総合センター、「MACP」はM&Aキャピタルパートナーズのことです。

決め手は3つだけ

1. 会社ごと売るか、事業だけ売るか

会社ごと売る株式譲渡なら、処理業の許可は会社に残ります。事業譲渡や別会社への合併では、買い手が許可を新規に取ります。環境省の通知に、そう書かれています。株式譲渡でも、役員と5%以上の株主の変更は届出が要ります。届出は原則10日以内、登記事項証明書を付ける場合は30日以内です。

2. 報酬の基準に負債が入るか

日本M&Aセンターとfundbookは、時価総資産が報酬の基準です。当サイトは、株式譲渡額に負債総額を足して計算します。株式5億円・負債5億円なら、成功報酬は4,500万円です。株式価額が基準のMACPは、総報酬2,500万円です。

3. 成約時の総額と、先に払う額

1億円で売ると、報酬はM&Aサクシード1,000万円、MACP2,500万円です。同じ手取りにするには、MACPで1,650万円高く売る必要があります。出資1,000万円、2027年以後の税率で試算しました。MACPは総報酬の約1割を先払いします。日本M&Aセンターは、着手金が別に100万円からかかります。

言いにくいこと

  • 日本M&Aセンターは、小規模案件をグループ会社へ紹介しています。
  • 日本財務戦略センターのLPには、環境省通知と合わない許可承継の記載があります。
  • fundbookは、処分業許可の説明で株式譲渡を分けていません。
  • 売り手0円のM&A Doは、自社の産廃成約事例が未掲載です。
  • 私の第一候補のM&Aサクシードも、産廃の公開成約事例は1件だけです。

面談で必ず聞くこと

  • 「私の会社の譲渡額なら、手数料は税込でいくらですか。着手金と中間金も含めて、書面でください」
  • 「報酬の計算のもとは、株式の譲渡額ですか。負債や退職金も含めますか」
  • 「担当の方は、私と同じ処理工程の会社を成約させましたか」
  • 「排出事業者との契約で、株主変更時に承諾が要るものはどれですか」
  • 「売り手と買い手の双方から報酬を受けるなら、利害が対立したときどうしますか」

どこから話を聞くか迷ったら、相談先診断で絞り込んでから面談を入れてください。

詳しい判断と根拠を読む

線を引いた理由

5,000万円未満では、私は費用負担を優先します。5,000万円で売ると、M&Aサクシードは税別報酬だけで譲渡額の2割です。バトンズの必須サポートも、税別で1割です。私はこの負担を見て、まず無料の公的窓口で相談します。窓口から紹介される民間の支援は有料です。

1億円の線は、バトンズの料金の優位が消える点です。バトンズは会社ごと売る場合、プレミアムサポートが必須です。その料金は、7,500万円以上で750万円、1億円以上で1,000万円です。1億円で、バトンズとサクシードは同額になります。1.5億円以上3億円未満では、サクシードが安くなります。3億円以上は、両社とも5%で再び同額です。

1億円以上でサクシードを選ぶのは、料金が同額以下で、産廃の公開成約事例もあるからです。バトンズでは、産廃会社を売った成約事例を確認できませんでした。

7,500万円で売る場合、バトンズは750万円、M&Aサクシードは1,000万円です。手取りの差は約219万円です。

5億円の線は、MACPとの料金差が消える点です。MACPの最低報酬は、登録DBで2,500万円です。5億円でサクシードと並び、5億円を超えるとMACPの方が安くなります。10億円なら、サクシード5,000万円、MACP4,500万円です。インテグループは最低1,500万円なので、3億円からサクシードと同額です。

私は5億円以上なら、MACPの公開実績を優先します。廃棄物の会社を売った公開成約は、MACPが10件です。この10件には、一般廃棄物の会社を含みます。M&A総合研究所は1件、M&Aロイヤルアドバイザリーは収集運搬の1件です。インテグループの成約実績346件には、産廃の会社を確認できませんでした。

日本M&Aセンターは、「産業廃棄物処理」と表示された会社の譲渡を35件公開しています。2023年以降でも16件で、調べた会社で最多です。どの会社の件数も、案件の規模は分かりません。負債0・株式3億円なら、成功報酬は2,000万円で、MACPの総報酬2,500万円を下回ります。ただし着手金が別にかかり、中間金は報酬表に記載がありません。私は、費用の差と担当者の経験を並べて決めます。

許可の扱いの詳細

処理業の許可は、合併・分割で引き継ぐ規定が法律にありません。環境省の通知は、事業譲渡・合併・分割で別の会社が業を継ぐなら、新規の許可が要るとしています。合併の効力が生じる前から審査を始めてよいとも書いています。

株式譲渡では、許可を持つ会社がそのまま残ります。役員と、発行済株式の5%以上を持つ株主の変更は、都道府県知事への届出事項です。期限は10日以内で、登記事項証明書を付けるなら30日以内です。

役員が欠格要件に当たると、許可は取り消されます。買い手から入る役員も対象です。私は、買い手の役員の名前を早めにもらいます。

廃棄物処理法第15条の対象施設には、処理業とは別の許可があります。施設を譲り受けるには、都道府県知事の許可が要ります。合併・分割では、知事の認可を受けて地位を引き継ぎます。

一般廃棄物の許可は市町村の許可で、制度が別です。両方を持つ会社は、市町村の扱いも別に確かめます。

状況別:私ならこうする

収集運搬だけの会社。 収集運搬の許可は、積み下ろしをする都道府県ごとに要ります。私は、許可を持つ都道府県と品目、期限を一覧にして渡します。そのうえで、株式譲渡を前提に相談先を選びます。

中間処理や最終処分の施設を持つ会社。 私は、施設の新しさと更新費用を先に見ます。M&A総合研究所の事例では、ファンドが焼却炉の新しさを理由に挙げています。焼却施設を持つ売り手には、この1件が面談の材料になります。最終処分場の残余年数は、首都圏全体の推計で10.4年です。私は、自社の残余容量と閉鎖後の維持費を先に資料にします。

事業だけを売りたい会社。 買い手は処理業の許可を新規に取り、施設は譲受けの許可を取ります。私は、譲渡前から許可申請を本業にする行政書士に相談します。効力が生じる前から審査を始められるので、許可の日に合わせて引継ぎ期間を取ります。

行政処分や指導を受けたことがある会社。 公表情報だけで、指導歴なしとは判断しません。私は、過去の指導と改善の記録を最初に開示します。

排出事業者との契約。 許可が会社に残っても、売上を生む契約が続くとは限りません。私は、契約当事者と、支配権の変更で承諾が要る条項を先に洗い出します。

気にしなくていいこと

  • 掲載案件の数。 バトンズの「産廃・再生資源」は330件、サクシードの「廃棄物処理、リサイクル業」は公開92件です。どちらも掲載案件数で、成約数ではありません。
  • 許可件数248,458件。 これは延べ数で、会社の数ではありません。同業がどれだけいるかの目安にはなりません。
  • 上場しているか。 上場だけでは、産廃の経験は分かりません。私が見るのは、担当本人の成約経験です。

言いにくいことの根拠

日本M&Aセンター。 決算説明資料で、小規模案件はグループ会社へ紹介すると書いています。その結果、売上1億円未満の会社の受託割合が減りました。

日本財務戦略センター。 産廃LPの注意点の欄は、合併・分割なら承認で処理業の許可を承継できると書きます。根拠は第14条の3としています。第14条の3は、事業の停止命令の条文です。同じLPの別の欄は、株式譲渡で許可が続き、事業譲渡では新規許可と書きます。こちらは環境省通知と合います。

fundbook。 産廃コラムは「産業廃棄物処分業許可」は承継できないと書きます。事業譲渡や合併で別の会社が継ぐ場合は、通知と合います。株式譲渡なら許可は会社に残りますが、その説明はありません。推薦先のMACPなどにも、譲渡方式別の説明はありません。私は、面談で自社の手続きを説明してもらいます。

産業廃棄物M&A総合センター。 許可の説明は、譲り方ごとに分けた表で、環境省通知とも合います。ただし事例6件は、どれも他社の公表案件の分析です。4月の登録情報は、6月の窓口開設より前です。私は、担当者と、売り手0円の対象業務を確かめます。公式の0円は、外部専門家や許認可の費用を含みません。実績と費用の範囲を確かめられたら、金額帯を問わず比較に入れます。

M&Aサクシード。 公開成約事例は、釧路の解体・産廃処理会社がリサイクル企業に入った1件です。業種の掲載は92件ありますが、成約件数は書いていません。私は、担当の成約経験を面談で確かめます。

判断の根拠にした実態データ

判断根拠にしたデータ
株式譲渡なら許可は会社に残る廃棄物処理法・環境省の許可事務通知
株主と役員の変更は届出廃棄物処理法施行規則 第10条の10
負債の多い会社ほど報酬が上がる各社の料金ページを当サイトの式で試算
1億円と5億円の線同じ式で各社の報酬を比較
産廃の公開成約の数各社の成約実績一覧を当サイトが数えた数
施設と処分場の重み環境省の許可・残余容量の統計
小規模案件の方針日本M&Aセンターの決算説明資料
最低報酬と専従者数中小企業庁の登録DB(2026年4月・10月)

手数料は税別、手取りは手数料を税込で差し引いた試算です。個人が株式を売る前提で、出資1,000万円・2027年以後の税率です。事業譲渡には当てはまりません。最低報酬が効く範囲では、負債が増えても報酬は変わりません。

売却額を選ぶ

計算の前提株式の譲渡額を入れ、各社の料金表の基準(オーナー受取額・総資産など)には負債0として当てはめています。「前提つきの試算」は、着手金が資産額で変わるなどの前提を置いた金額で、前提は各社のページにあります。評価の順番ではありません。

金額の見当がつかない → 相談先診断

手数料の目安が安い順(税別)総額を試算できる8社。評価の順位ではありません

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料率が非公開か、当サイトの式で試算していない会社(4社)

BATONZ(バトンズ)(最低 200万円)・日本財務戦略センター(JFSC)(最低 700万円)・タナベコンサルティング・TRANBI(トランビ)

※は前提つきの試算です(前提は各社のページ)。事業承継・引継ぎ支援センターは相談無料(紹介された民間機関を使う場合は、その機関の手数料)。

1億円なら:最低報酬の差がそのまま手数料の差になります。大手仲介だと譲渡額の2〜2.5割です。費用を抑えたいなら最低報酬を、実績を重視するなら同じ業態の公開事例を比べてください。

負債を含む資産の総額に料率を掛ける会社は、料率で計算した額が最低報酬を超える範囲で、借入金などの分だけ高くなります。負債も入れて計算する/相談先診断で絞る

16の相談先を公式情報で調査(確認 2026-10-06)。現在、掲載会社から広告料・紹介料は受け取っていません。

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仲介会社10社

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